美容室の開業には日本政策金融公庫をおすすめする理由と融資の注意点

美容室を開業するとき、資金を調達するところから始めます。

しかし、美容師が開業するための資金を蓄えられるのは、資金を調達し始めて1年以上かかることも。

自己資金だけで開業するのは難しい場合があるので、融資を受けることをおすすめします。

融資であれば、開業に必要な目標金額を短期間で集められます。

また、開業後も運転資金としてある程度の蓄えが必要です。

これらを含めた金額が準備できるので、融資を受けて経営を安定させましょう。

融資というと銀行を思い浮かべますが、今回紹介するのは、日本政策金融公庫です。

どのように融資を受けるのか、資金の準備や注意点をふまえて紹介します。

美容室を開くために必要な資金は、1,000万円が相場です。

資金を集める時期は、開業する1年以上前が多いというデータがあります。

1000万円を集めるのに1年以内という期間では、開業が難しいのが現実。

さらに、普段の生活費としての出費を考えると、給与から貯金できる金額は少ないです。

自己資金だけで資金を集めようとすると、資金を集めるのには時間がかかります。

開業してからも、軌道に乗せるまでに半年以上かかるのは当たり前だと思っておいたほうが良さそうです。

相場は1,000万円

美容室を開くために必要な金額は、1,000万円が相場と言われています。

物件、内装、設備、宣伝費など、開業までに行う工程には少なからずお金がかかります。

特に、物件や内装など、最初に決めるものは大きな金額が動きがち。

資金は十分に集めてから開業に向けて準備をするのがおすすめです。

1,000万円を集めたとして、実際に使う金額は900万円ほどに収められるとベスト。

少しでも資金を残して、余裕のある状態で開業をしましょう。

1,000万円はとても大きな金額です。

働いて貯金をするとなると、長い期間がかかる金額。

そこで融資を受けることで補填をします。

融資には、自己資金がいくらあるかも審査の対象です。

融資を申請する場合は、自己資金をある程度貯めてからにすると賢いでしょう。

必要な分の融資を受けることができれば、開業に1歩前進します。

資金を集め始めるのは1年以上前

多くの人が開業する1年以上前から資金の準備を始めていることがわかっています。

これは、日本政策金融公庫が美容室を開業しようと考えている人向けに配っている資料に記載されています。

美容室を開業するために準備しなければいけないのは、環境や設備だけではありません。

できることなら、アシスタントもつけて業務を分担したいと考えるでしょう。

多くのサロンが、スタイリストとアシスタントとして経験年数などで分けるスタイルを取っています。

仕事が分担されているため、効率よくお客さんへの対応ができるのがポイント。

そうなると人件費がかかります。

最終的に削られてしまう項目かもしれませんが、必要な経費を計算すると、集める金額は膨大です。

開業をする1年以上前から資金を集め始め、貯金がある程度つくれたタイミングで融資を申請すると良いでしょう。

金額が大きい分、資金集めにも時間がかかります。

資金調達が不十分だったと後悔する声も

いくら資金を集めても、資金調達が不十分だったと後悔する人が少なくありません。

結果的に資金が足りなくなってしまい、満足するサロンが開業できなかった場合もあります。

宣伝がうまくできず、客入れができなかったために利益を生み出せなかったケースも。

このように、開業したら全てがうまくいくわけではありません。

相場を鵜呑みにして、絶対に1,000万円準備すれば大丈夫という思いはしないようにしましょう。

資金はいくらあっても足りないと思ったほうが良いです。

自己資金だけで十分に開業できそうであっても、融資で資金を潤沢にしておくことが大切。

準備の段階で予算をオーバーすることがよくあります。

内装工事がその一例です。

内装は、居心地の良さがカギになってきます。

お客さんがカットやカラーで長時間いることが多いので、いやすい空間はリピートの要因に。

こだわるとどんどん費用が膨らむので、費用もゆとりを持って費やせるのが理想です。

資金調達が不十分にならないよう、資金を準備しましょう。

軌道に乗せるまでに6ヶ月は必要

美容室を軌道に乗せるまでの期間は、6ヶ月以上と思っておくと良いです。

有名なフランチャイズの暖簾分けや系列店であれば、3ヶ月ほどで軌道に乗せられるかもしれません。

しかし、完全なる独立や、スタイリストの知名度が低いとそれだけお客さんが呼べないという事態に。

これでは利益が生まれず、店はピンチのままです。

知名度や評判を上げるための宣伝費などをかけて、約6ヶ月でやっと目標の利益が出せます。

あくまでも参考にする期間なので、さらに時間がかかる可能性があることも知っておきましょう。

資金を準備するときは、最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月分の運転資金を蓄えた金額が望ましいです。

内装工事リースで資金を手元に残す

内装工事リースでは、資金を手元に残して開業ができます。

融資を受けても、支払う金額や時期は変わらないので、資金を調達しても開業までになくなってしまいます。

それを解決できるのが、内装工事リース。

内装に関わる金額を毎月少額ずつ支払うので、一度にたくさんの資金がなくなることがありません。

少額ずつなので、開業後も利益を圧迫しない程度に支払いが可能。

6ヶ月の運転資金も確保しながら、店の経営が続けられます。

審査は最短で2営業日と短いです。

銀行や日本政策金融公庫から融資を受けていても、サービスは利用可能。

融資と併せて使うことで、手元に資金を残せて、店が安定するまで営業が続けられます。

美容室の開業では、日本政策金融公庫で融資を受けることをおすすめしています。

理由として、金利の低さと開業に対して積極的であるという点です。

銀行は、これまでに取引がある人を優先的に融資します。

そのため、新しく事業を開く人には難しい可能性があります。

日本政策金融公庫は開業する人に積極的なので、銀行よりも高い確率で融資が受けられるでしょう。

金利が低い

公的な金融機関では、融資を受ける際、金利が低いのが特徴です。

銀行は民間の企業なので、融資に付随する金利から利益を生み出します。

店に売られている商品の、原価と消費税を抜いた金額が店の売上になるのと同じです。

日本政策金融公庫では、融資の形やプランによって金利が決まっています。

経済状況によって変動することもないので、金利は一定。

民間の銀行では、利益を上げるために金利を変動していますが、それがありません。

いつまでも金利が一定であることに安心して利用できます。

また、日本政策金融公庫の目的は、中小企業がさらに発展することを期待して融資をすることです。

金利を高くすると、それだけ返済時の負担が増えるということ。

企業の発展のためには、金利を低くすることで支払う金額を少なくしているのです。

ほんの少しの金額かもしれません。

そのほんの少しが、あとになって余裕が持てるかの差になることもあります。

金利が低いのは、このような中小企業を救うためでもあるのです。

開業する新規企業に積極的

日本政策金融公庫は、開業をする新規企業に積極的に融資を行っています。

新しく事業を始め、事業が発展し、経済を回していくことを期待して投資をすることが目的だからです。

銀行は、主にこれまで取引があった会社との融資を行います。

返済実績があり、やりとりもスムーズに行えるという確かな事実があるからです。

新規事業には確かな事実はありません。

実績もないので、どこまで安全な取引ができるかがわからないのが現状。

そうなると、銀行は融資を渋る結果となってしまいます。

そこに手を差し伸べるのが、日本政策金融公庫です。

新たな事業を応援すべく融資を行い、開業のサポートをします。

美容室の開業にあたっては、これまでのデータを踏まえた資料があります。

それらを加味して、確実に営業を続けられる店として運営できるよう支えてくれるのです。

このように、新規事業にも積極的に融資を行います。

日本政策金融公庫で融資

美容室の開業に日本政策金融公庫が選ばれている理由として、創業融資が使えることが大きなポイントです。

創業融資とは、営業申請をしていない段階でも融資が受けられるということ。

資金を集めたいのは、準備の段階です。

開業前に資金を借りられれば、工事費や設備費に回せます。

申請するまでのサポートもあるので、見ながら申請までをたどることも可能。

親切な案内が、支持をされている理由とも言えます。

創業融資が使える

美容師が日本政策金融公庫を使う理由として、創業融資が使えることが大きいです。

創業融資とは、営業前に準備金として使える費用を融資してもらえる制度。

美容室は、保健所から営業許可証をもらわないと営業の準備が始められません。

銀行の融資にも、営業許可証の提出がマストなので、融資を受けられる時期がかなり先になってしまいます。

それでは準備資金を調達できません。

その点創業融資は、営業許可証を提出しなくても融資を受けられます。

物件や内装など費用がかかる準備にはできるだけ資金を潤沢に準備しておきたいものです。

なによりも最初に準備をする資金。

上限額は3,000万円、運転資金としては1,500万円まで借りられます。

美容室を開くための相場である1,000万円であれば、自己資金+創業融資で準備可能。

自己資金が少なくても、十分な資金を準備して開業準備が進められるのです。

銀行の融資と同時に申請が可能

銀行の融資と同時に申請が可能な点も選ばれている理由です。

銀行の融資を申し込むことに関しては、規制はされていません。

銀行の民間融資と、日本政策金融公庫の公的融資を両方受ける事もできるのです。

銀行の融資に申し込むには、営業許可証が必要なので、持っている場合は同時期に申請できます。

どちらも審査が通れば、両方の融資を受けながら準備や店の経営ができるでしょう。

ただし、返済も両方に対して行わなくてはいけません。

特に銀行は信頼が今後の融資を受けるときに重要です。

予想する店の売上とともに、融資をいくつ受けるのかを慎重に考えましょう。

融資を申請するまでのサポートがある

日本政策金融公庫では、美容室を開業する人に向けてパンフレットが用意されています。

資金を準備したタイミング、開業準備に取り掛かった時期、美容室が軌道に乗った時期などが記載されている内容です。

資金集めから開業までの期間が目安でわかり、開業後に後悔しないための対策も立てられます。

さらに、融資を申請する書類についても書き方が載っています。

わかりやすく、漏れのない申請書類を書くために重要なポイントなので、手に入れて損はないでしょう。

記入漏れがあると、提出し直すのでロスタイムが生じます。

審査までの期間も長くなってしまうので、確認をして不足のない書類を提出することが大切です。

パンフレットを確認して、抜けのない書類を提出しましょう。

日本政策金融公庫で融資

経営サポートプラスアルファで融資を受けられるか相談できる

融資を受けられるか不安な場合は、創業融資に強い税理士法人経営サポートプラスアルファに相談が可能です。

創業融資に強いコンサルタントが相談に乗るので、悩みや不安を解決できます。

以前、融資を断られたことがある経験や、個人事業主で費用をかけたくない人の融資でも気軽に相談ができます。

相談料は何度相談しても無料。

目標の融資額を受けられるために必要なアドバイスを的確にしてくれます。

迷っている場合や不安を抱えている場合はぜひ、無料相談を利用してみてください。

会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順
内装工事代金を7年分割払い

美容室の開業には日本政策金融公庫がおすすめである理由をお伝えしました。

美容室の開業には、1,000万円ほどの資金が必要です。

資金を集めるには、最低でも1年はかかると見ておいたほうが良いでしょう。

資金調達が不十分で、開業後に後悔しているケースが多く見られます。

自己資金だけでも十分と思わず、融資で資金を多めに準備することが大切です。

また、運転資金も含めて開業資金です。

軌道に乗るまで、運転資金6ヶ月分は準備しておくと安心できます。

その資金を準備するために利用したいのが、日本政策金融公庫です。

金利が低く、新規事業に積極的に融資を行っています。

美容室ならではの、営業許可証の壁を打破した、創業融資が使えるのも大きいです。

内装工事リースなどの制度もうまく使って、資金を手元に残しながら営業を続けましょう。

融資に関しては、税理士に無料相談ができます。

疑問や不安を解決するために、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

内装工事代金を7年分割払い