飲食店の名義を変更する場合に費用がかかる?名義変更時のポイントを紹介

飲食店の名義を変更する場合に費用がかかる?名義変更時のポイントを紹介

飲食店を経営している中で、様々な理由で飲食店の名義を変更しなければならなくなる場合があります。

もし、名義変更が必要になる場合は法令上で移転登記の手続きが必要です。

移転登記する際には各種費用がかかるため、事前に準備する必要があります。

では、飲食店の名義を変更する場合にどの程度の費用がかかるのでしょうか。

この記事では、飲食店の名義を変更する手順や、かかる費用について解説します。

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名義変更が必要となる場合

はじめに、飲食店の名義変更が必要となる場合として、主に以下のパターンがあります。

  • 経営権を他人に譲渡する場合
  • 子どもなどの家族に相続

いずれのパターンにおいても、名義変更の手続きが必要となり、費用がかかります。

飲食店の名義変更時に必要となる手続き

飲食店で名義変更する際に、必要となる手続きは業種などによって微妙に異なります。

大きく、以下3つの手続きが必要です。

  1. 飲食店営業許可
  2. 深夜酒類提供飲食店営業の届出
  3. 風俗営業許可

各手続きについて、詳しく解説します。

飲食店営業許可

飲食店を開業する場合、飲食店の営業許可を取らなければなりません。

個人が知人などを家に招いて料理を振る舞うのであれば問題ありませんが、お客様に料理などを提供して利益を得る行為を行う場合、営業許可は必須です。

もし、無許可で営業した場合は食品衛生法や風営法違反に問われ、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が課せられるのです。

営業許可を取るためには、以下の条件をクリアしなければなりません。

  • 食品衛生責任者を設置すること
  • 保健所の検査に合格して営業許可書を取得していること

名義変更前に営業許可を得ている場合、一度廃業の届出を出す必要があります。

なお、廃業の届出は名義変更されてから10日以内に実施しなければなりません。

その上で、新しい名義人が新規で飲食店営業許可を取得する必要があります。

飲食店営業許可の申請から許可書が発行されるまで14日前後かかるため、速やかに名義変更して営業をスタートさせたい場合は早急に手続きしなければなりません。

また、食品衛生責任者の変更届も同時に提出しなければなりません。

深夜酒類提供飲食店営業の届出

居酒屋やバーなど、深夜帯まで種類を提供して営業する飲食店の場合、深夜酒類提供飲食店営業の許可が必要です。

深夜とは、午前0時から日の出までの時間を指すため、夜遅くまで営業しているからと言って必ず対象となるわけではありません。

深夜酒類提供飲食店営業の届出は、飲食店経営許可と同様に、名義変更時には廃止届と新しい名義人で新規の深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。

風俗営業許可

接待行為をおこなう場合、飲食店営業許可だけでなく風俗営業許可も必要です。

風俗と聞くと性的なイメージをもたれがちですが、お客様を接待をして遊興または飲食をさせる営業をおこなう場合、接待に該当します。

特定のお客様の席に着いて継続的に会話したりお酌したりする場合、風俗営業許可が必要です。

風俗営業許可も、飲食店営業許可と同じく一旦廃業手続きして、その後に新規で風俗営業許可を取る必要があります。

名義変更で引き継ぐ際の費用と注意点

飲食店の名義変更において、譲渡を受けたり自分が運営している店舗を引き継ぎたい場合があります。

その場合でも、当然費用がかかりますがどのような費用がかかるのでしょうか。

また、引き継ぎする際に注意すべきポイントがあります。

ここでは、名義変更で引き継ぐ際の費用と注意点を紹介します。

引き継ぎする際にかかる費用と注意点

店舗を引き継ぐ場合、店舗だけでなく未払い金や負債なども引き継ぐ形となります。

もし、負債を抱えた状態で引き継ぐ場合、当然譲渡する相手にとっては寝耳に水で、当事者間でトラブルに発展する場合も多いです。

また、仮に負債などを承知した形で譲渡する場合でも、各種手続きが必要です。

そこで、事業継承を専門とする業者に依頼して、スムーズに引き継ぐ方法を採るのが良いでしょう。

専門業者に依頼すれば、スムーズに譲渡できるだけでなく、不安点などがある場合は気軽に相談できるメリットもあります。

当然、業者に依頼する際には費用が発生しますが、効率性を考えると業者に依頼するのがベターです。

どのタイミングで従業員や取引先に告知するかのタイミングが重要

店舗を名義変更する際には、従業員や取引先に告知しなければなりません。

ただし、告知するタイミングには細心の注意を払う必要があります。

基本的には、引き継ぎが完全に完了したタイミングで告知すべきであり、それ以前に知られてしまうのは避けるべきです。

その理由は、もし引き継ぎが完全に完了する前に知られてしまうと、従業員が退職したり取引業者との関係悪化を招きかねないためです。

もし、上記のような事態を招くと引き継ぎ自体を断念せざるを得なくなる可能性もあります。

よって、基本的には信頼できる関係者のみで引き継ぎを進めてください。

準備は早めに対応する

引き継ぎを進めるに当たって、準備はできるだけ早く進めてください。

店舗の引き継ぎをする場合、届出を提出して経営に関する権利を譲渡するだけで終わりとなりません。

引き継ぎ後も店舗が問題なく経営できるかがポイントとなります。

特に、店舗の経営に関する知識やノウハウなどについても適切に引き継ぐことが重要です。

各種引き継ぎを実施して、いざ引き継いだタイミングで問題なく事業継続できるように、早めに対応してください。

よく確認したい贈与税の額

例えば、親から子どもに対して引き継ぐ場合、贈与税がかかる可能性があります。

贈与税には年間110万円の基礎控除があり、贈与税は110万円以下の場合は課税対象ではありません。

また、20歳以上の後継者が父母や祖父母から贈与を受ける場合、110万円を越えると特別贈与財産の税率が適用されるのです。

具体的には、以下の税額が設定されます。

110万円を超えた金額税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
3,000万円超50%415万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

当然、納税を滞納するのは違法となるため、どの程度の贈与税がかかるのかを事前によく確認してください。

まとめ

飲食店の名義を変更する際には、様々な費用が発生します。

また、名義変更の上で引き継ぐ際にも、費用が発生します。

特に、贈与税はとても大きな金額となるため、どの程度かかるのかを事前に把握してください。

もし、飲食店の譲渡を受けて新たに開業したい場合、費用にお困りの場合は是非内装工事リース株式会社までご相談ください。

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