店舗物件を借りるときに必要な保証金とは?敷金との違いや注意点も解説!

店舗物件を借りるときに必要な保証金とは?敷金との違いや注意点も解説!

飲食店や小売店などの営業に必要不可欠な店舗物件ですが、一般住宅と同じように店舗物件は借りることはできず、注意が必要です。

注意点はいくつかありますが、中でも特に注意しなければいけないのが保証金。

保証金のことをよく知らずに店舗物件を借りようとすると、トラブルに見舞われる可能性があります。

そこで、この記事では店舗物件の賃貸で発生する保証金について解説します。

敷金との違いや、保証金の相場についても触れるので、まだ店舗を一度も借りたことがない方はぜひご参考ください。

そもそも保証金とは?

初めに、保証金の特徴を解説します。

保証金とは、端的に言うと、家賃などの債務の担保や原状回復工事の費用などを貸主に預けるお金のことです。

つまり、借主が家賃を滞納させたり、原状回復工事をせずに連絡が取れなくなった状態になったときに、貸主は保証金からその分の費用を充てることができます。

分かりやすく言うと、一般住宅を借りる際の敷金とほぼ同じです。

しかし、保証金と敷金では少々異なるポイントがあるので注意しましょう。

保証金と敷金の違い

保証金と敷金は、どちらも担保として貸主に預けるお金ですが、一つ異なるポイントがあります。

異なるポイントとは保証金には償却費がある点です。

償却費とは無条件で保証金から差し引かれる料金のことで、相場としては賃料の3ヶ月分、または保証金の15〜30%程となります。

そのため、店舗返却時に、保証金が減額されずに返還されることはほとんどありません。

償却費は一般住宅を賃貸する際の礼金に近い費用だと覚えておけば大丈夫でしょう。

賃貸物件を借りるときの保証金の相場

契約書の中で、保証金は「賃料の何ヶ月分」と記載されることが一般的です。

それでは保証金の相場はいくらぐらいでしょうか。

保証金の相場としては、賃料の10ヶ月分と設定されていることが多いです。

しかし、保証金の相場は、立地条件や人気物件によって変動します。

特に、駅に近い場所や人通りの多い場所などは、保証金がより高く設定される可能性が高いです。

保証金の最低ラインはおよそ2ヶ月分ほどですが、人気物件の場合は賃料の2年分の保証金を支払うケースもあります。

一般的に、保証金は契約を結ぶ前に現金で納めるので、手持ちのお金が十分かどうかを確認してから契約を結ぶようにしましょう。

店舗の保証金が高額な理由

保証金が高額な理由は大きく分けて2つあり、次の通りです。

  1. 店舗の売上の変動が大きいから
  2. 原状回復工事の費用として

一つずつ解説します。

店舗の売上

飲食店や小売店を経営する場合、売上の変動が大きく、家賃を滞納させてしまうリスクが高いです。

一時期だけ売上が良くてもその売上を維持することは難しく、売上が落ち赤字になるケースは多々あります。

赤字になった際にどうしても家賃が支払えない場合は、貸主は保証金から家賃分の金額を差し引きます。

一般的に、新規店舗の約4割が売上が低迷して撤退すると言われています。

貸主にとって店舗を貸すことは大きなリスクを伴うため、リスクヘッジとして保証金は高額に設定されているわけです。

原状回復工事

一般住宅と違い、店舗は入居時とほぼ同じ状態で貸主に返却する必要があります。

そのため、原状回復工事は大規模になることが多く、工事費用も高額になる傾向が高いです。

平均の相場としては、一坪あたり5〜10万円ほどの原状回復工事費用がかかり、大きな出費になります。

万が一、借主が工事費用を支払うことができない場合は、貸主は保証金を工事費用に充てて、工事を行います。

つまり、保証金が高額な理由は、工事費用をすべてカバーするためです。

また、原状回復の範囲は賃貸契約書や特約の中で定められることが一般的です。

この範囲次第では、原状回復工事の費用を抑えることもできます。

加えて、契約の中には工事業者を指定されている場合があります。

指定業者の場合、その業者の独占状態になり、工事費用を割り増しで請求される可能性があるので注意しましょう。

内装工事代金を7年分割払い

店舗返却時に保証金が減額されるケース

次に店舗返却時に保証金が減額されるケースについて解説します。

保証金は担保として貸主に預けるお金のことなので、店舗を返却した際には返還されます。

また、賃貸店舗の保証金は高額なため、これから紹介するポイントをしっかりと押さえてできるだけ減額されないことが大事です。

償却費

償却費は一般住宅の賃貸における礼金に相当する費用のことで、無条件で保証金から差し引かれます。

相場としては、賃料の3ヶ月分から、保証金の20%ほどが一般的です。

また、保証金は税金の対象になりませんが、償却費は課税対象になり、税率をかけた金額が保証金から差し引かれるので覚えておきましょう。

さらに、入居期間が短い場合は、償却費が高くなる傾向があるので注意してください。

また、最近では中・小規模の店舗の場合、償却費が設定されていない物件もあるため、保証金をあまり減額されたくない方にはおすすめです。

賃料や光熱費の未払い

店舗を退去する際に、未払いの家賃や光熱費があった場合は、保証金から差し引かれます。

賃料や光熱費が自動的に引き落とされる場合はあまり気にする必要はありませんが、振り込みの場合は注意が必要です。

特に、光熱費に関しては、未払いの場合でもすぐには催促の通達が届かず、退去時に未払い料金を合算して請求されることがあります。

何ヶ月も未払いの状態が続くと光熱費と言えど大きな金額になるので、毎月の振り込みを忘れないことが大事です。

原状回復工事費用

保証金が大きく減額される一番の原因が原状回復工事です。

前述した通り、一坪あたり5〜10万円ほどのコストがかかり、膨大な工事費用になるでしょう。

また、入居時と同様の状態に戻す必要があり、さらに工事費用は跳ね上がります。

そんな原状回復工事ですが、気をつけておくべきポイントとして、退去時の状態と入居時の状態の差異があります。

しっかりと原状回復工事を完遂したつもりでも、原状回復に欠陥があった場合、保証金から差し引かれてもう一度工事が執り行われます。

欠陥として特に多いのが、設備関係の取り残しです。

契約書に設備関係を撤去すると記載されていても、設備関係を放置したままに退去してしまうケースがあります。

そのようなケースの場合は、設備撤去費用を差し引いた保証金が返還されるでしょう。

原状回復の範囲は契約書で定められているので、契約書通りに原状回復を行うのが大事です。

内装工事代金を7年分割払い

賃貸店舗の保証金をできるだけ安く済ませる方法

最後に保証金を低く抑える方法を解説します。

お店を開くときにできる限り初期費用を抑えたい方はぜひご一読ください。

交渉する

保証金も、他の料金と同様に交渉することができます。

交渉のタイミングとしては入居申込の直前がベストです。

逆に、契約間近で交渉を申し込むと貸主からは嫌な顔をされることがほとんどなので、事前に交渉しても良いか確認するのが交渉を成功させるためには大事です。

また、交渉の可否は物件の状態によっても変わります。

一等地やそこに近いような人気の物件は入居希望者が多くいるため、交渉に応じてくれる可能性が低いでしょう。

一方で、あまり人気のない物件の場合は、早く入居者を入れるために、交渉にも応じてくれる傾向にあります。

もし、貸主と交渉したい時は、まず不動産会社に相談しましょう。

まとめ

飲食店や小売店を始める際にネックになるのが保証金の存在です。

保証金の金額が高額なほど、初期費用が大きくなり、その後の店舗経営にも大なり小なり悪影響を及ぼしかねません。

そんなリスクを抱えて経営を行うのは大変危険でしょう。

そこで、助けになってくれるのが内装工事リースです。

内装工事リースなら、500万はかかる内装工事の初期費用を0円で行えます。

初期費用を抑えられると、他のことにお金をかけられるので、サービスの質を高められ、店舗経営を軌道に乗せられる可能性が高くなります。

飲食店や小売店を繁盛させるために、内装工事は初期費用を抑えられる内装工事リースへのご依頼はいかがでしょうか。

内装工事代金を7年分割払い